「経営コンサルタントの料金(費用)は高いのでは?」と疑問に思っている方が多いと思います。
実際のところ、経営コンサルタントの費用は「月額数百万〜数千万円」と幅広いため、一概に高いとは言えません。
この記事では、「経営コンサルタントにかかる費用の相場」や「経営コンサルタントの料金体系」について解説します。
経営コンサルタントの料金はいくらかかるのか気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
経営コンサルタントにかかる料金の相場
結論から言うと、経営コンサルタントの費用の相場は、「月額20~100万円程度」とかなり幅があります。
経営コンサルタントの料金に差がある理由は、会社の経営にどの程度参加するかによって、報酬が異なるからです。複数の会議に出席したり、経営方針の決定に関わったりするような経営コンサルタントは費用も高くなっていきます。
また、経営についての相談役として顧問契約を結んでいる場合は、それほど費用がかかりません。
経営コンサルタントの料金体系
経営コンサルタントの料金体系は、主に4種類あります。
顧問契約型(アドバイザリー契約)
顧問契約型は「アドバイザリー契約」とも呼ばれ、経営コンサルティングで最も多く活用されている手法です。
顧問契約型の特徴は、コンサルタントが毎月決まった回数(月1~2回)の訪問・アドバイスをすることで料金が発生します。
定期的なミーティングや経営会議の場で、経営に関するアドバイスや指導などを行い、毎月決まった報酬を受け取ります。費用は月額20~50万円が相場で、従業員数など会社の規模によって変わります。
成果報酬型
成果報酬型は、特定のプロジェクトの完遂を前提に、成功度や達成度などによって報酬を支払う契約です。
成果報酬型の特徴は、報酬をすぐに支払う必要がないため、会社側が損する可能性はありません。
よって、経営コンサルタントと契約する際には、しっかりと何が成果にあたるのかを決めておく必要があります。多くの場合、まず報酬の半分程度を基本報酬として支払い、プロジェクトが達成できたら残額を支払うという手法が取られます。
プロジェクト報酬型
プロジェクト報酬型は、1つのプロジェクトを遂行するにあたってコンサルタント依頼をし、規定の報酬を支払う形式です。
プロジェクトがうまくいった場合だけでなく失敗した場合にも、報酬の支払いは必要となります。
プロジェクト報酬型の報酬の計算方法は、「関与時間×単価」です。
プロジェクト報酬型の料金体系でコンサルタントに支払う報酬を少しでも抑えたい場合は、単価ではなく関与時間を見直す必要があります。
単価はコンサル会社で決まっているため、価格交渉は不可能です。しかし、関与時間は自社で変更できるため、コンサルティングしてもらう場面をできるだけ少なくすることで、支払う報酬を抑えることができます。
時間報酬型
時間報酬型は、時間単位でコンサルティングを行う手法です。
コンサルタントが業務にあたった時間に応じて報酬を支払う方式で、チャージレート型とも呼ばれています。費用は1時間あたり5,000円~10万円と大きく開きがあります。
時間報酬型は、基本的には短期のプロジェクトや単発のプロジェクトの際に利用されることが多く、コンサルタントの能力や経験に応じて単価が変わります。
経営コンサルタントの料金が決まる仕組み
経営コンサルタントの料金が決まる仕組みは、以下の通りです。
コンサルタントの報酬単価
経営コンサルタントの料金が算出される要素の1つ目は、「コンサルタントの報酬単価」です。
コンサルタントの報酬単価は、経営コンサルタントの実績や経験、専門分野などによって異なります。
報酬単価の安いコンサルタントに依頼すれば必ずしも全体のコンサルティング費用が安くなるわけではありません。優秀なコンサルタントであれば、少ない稼働時間で効果的なコンサルを受けられる場合もあります。
そのため、経営コンサルタントは、報酬単価や契約期間などを総合的に判断して、契約するコンサルタントを選びましょう。
コンサルティングの難易度
経営コンサルタントの料金が算出される要素の2つ目は、「コンサルティングの難易度」です。
企業の抱えている問題・課題によっては、コンサルタントに対して高いスキル・豊富な知識が求められる場合があります。依頼する業務の難易度が高ければ高いほど、経営コンサルタントの料金が高額になります。
コンサルタントが提供するサービスの難易度も、費用の算出に影響します。難易度が高いサービスほど、費用が高くなる傾向があります。
そのため、プロジェクトや課題によっては、分野の異なるコンサルタントが複数必要になる場合もあるかもしれません。
コンサルティング期間の長さ
経営コンサルタントの料金が算出される要素の3つ目は、「コンサルティング期間の長さ」です。
コンサルタントが提供するサービスの期間も、費用の算出に影響します。依頼する期間が長くなると、その分全体のコンサルティング費用も増えます。
期間が長いサービスほど、コンサルティング費用が高くなる傾向があります。そのため、自社に必要な期間を見極めて、費用対効果の高い依頼をすることが大切です。
経営コンサルタントの大手と個人の料金の違い
経営コンサルタントの料金は、大手と個人でそれぞれ異なります。
大手のコンサルティング会社に依頼した場合
大手のコンサルティング会社は、多くの経営コンサルタントが所属しており、様々な分野の専門家が揃っています。そのため、自社が抱える課題に対して、適切な専門分野を持つコンサルタントを選ぶことができます。
大手のコンサルティング会社の費用は以下の通りです。
- 顧問契約:月額100万円〜
- プロジェクト型:年間1億円程度
- 時間契約:1時間あたり10万円~
大手のコンサルティング会社は、豊富な実績と経験があるため、信頼性が高く、安心して依頼することができます。
ただし、大手のコンサルティング会社に依頼する場合は、コンサル費用が高くなる傾向にあるので、費用対効果を考慮した上で選びましょう。
個人・フリーランスのコンサルタントに依頼した場合
一方、個人・フリーランスの経営コンサルタントに依頼した場合、費用はコンサルタントのスキルや業務の難易度によって変動しますが、月単価は約70~200万円が相場です。
また、個人の経営コンサルタントとして活躍している方に依頼する場合は、個人の実績や経験から判断するのが重要になります。
個人の経営コンサルタントは、大手のコンサルティング会社に比べて費用が安い傾向にありますが、費用対効果が高い場合もあります。
ただし、個人の経営コンサルタントは、専門分野が限られれていることもあるため、自社が抱える課題に対して適切な専門分野を持っているか確認する必要があります。
補足:自社に合った経営コンサルタントの選び方3選
自社に合った経営コンサルタントの選び方は、以下の通りです。
経営課題の明確化する
自社に合った経営コンサルタントを選ぶには、まず自社が抱える経営課題を明確にすることが重要です。
経営課題とは、企業が経営・成長するうえで直面する重要な問題や課題のことで、企業の成長や繁栄に欠かせない重要な要素です。経営課題が生じる理由は、経営環境の変化や競争の激化、人手不足や資金不足などがあります。
経営課題を明確にするためには、「経営資金を数値化する」「社員の成績を数値で表す」「社内組織の透明化」などを見える化しておきましょう。
それを踏まえた上で、自社に適した経営コンサルタントを選ぶためには、資格や著書、経歴書、経営の規模から判断するのがおすすめです。
依頼内容を明確化する
自社に合った経営コンサルタントを選ぶには、依頼する内容を明確にすることが重要です。
経営コンサルタントに依頼する内容は、企業のニーズや課題に応じて様々です。例えば、経営戦略の策定、組織・人事戦略の策定、マーケティング戦略の策定、業務改善の提案などがあります。
依頼内容を明確にし、自社に適した経営コンサルタントを選ぶためには、以下のようなポイントがあります。
- 自社が抱える経営課題やニーズを明確にすること
- コンサルタントの実績や評判を確認すること
- 契約形態や料金体系を確認すること
以上のポイントに注意しながら、依頼内容を明確にすることができれば、自社に適した経営コンサルタントを選ぶことができます。
コンサルタントとの相性を確認する
自社に合った経営コンサルタントを選ぶには、経営コンサルタントとの相性も重要です。
経営コンサルタントとの相性を確認するには、面談でお互いの考え方や価値観を共有する必要があります。また、経営コンサルタントが提供するサービスや料金体系なども確認しておきましょう。
経営コンサルタントとの相性が良ければ、スムーズなコミュニケーションが取れ、より良い成果が得られる可能性が高まります。
自社に合った経営コンサルタントを選ぶために、コンサルタントとの相性を必ず確認しておきましょう。